大人は必ず!子供も見ろ!

「ケケケケ、人間ってちょっと面白い生き物ですね」と言ったのはデスノートのリュークではなく、子どもの味方の正義のあのヒーロー。そう今「墓場鬼太郎」が熱い。
「墓場鬼太郎」とは水木しげるが貸本時代に描いた奇怪漫画だ。ここではっきりさせておいて欲しいのが「墓場の鬼太郎」と混同しないことだ。「墓場の鬼太郎」とは「ゲゲゲの鬼太郎」の初期の題名である。鬼太郎がアニメ化される際に「墓場」という言葉を放送局が嫌って「ゲゲゲ」に変更されたのだ。そういう訳で新たに深夜枠で始まった鬼太郎はそれより以前の最も最初に描かれた鬼太郎というわけである。「墓場"の"鬼太郎」とは決して言わないように気をつけて欲しい。
さて今週第二話が放送された墓場鬼太郎(未放送、週遅れの地域もあるが)。水木狂の間ではもちろん話題になり、その評価も高い。その評価の高さはやはり、テレビ用にアレンジされたのではなく、原作そのままの世界観を作品にしたことであろう。もちろん深夜に放送されるアニメといえど規制が入り、鬼太郎がタバコを吸ったり、鬼太郎の親父がらい病(ハンセン病)だったり、輸血銀行などの設定は変更されていた。とは言っても絵はおどろおどろしく、恩を仇で返す黒い鬼太郎。現在放送されている第五期のものに比べれば遥かに水木しげるの世界を表現しているだろう。それになんと言っても第一期そのままの声優陣をもってきた辺りもこのアニメへの力の入れようがうかがえる。
しかしこれらの点とは別に私が個人的に評価したいのはオープニングの出来の高さである。今回のオープニングには電気グルーヴの久々の楽曲が採用された。その「モノノケダンス」は電気らしい音で鬼太郎のイメージとは全く違う仕上がりで放送当初は戸惑いの声や批判が大きかった。しかし、その中毒性の高いトラックと水木氏の原画とが上手く融合され、とても評価できるものになっている。今回、初めて鬼太郎のオープニングに「ゲゲゲの鬼太郎」以外の楽曲を採用した試みは成功といえるだろう。その一方でEDは作品中にも声優として参加し、本人も鬼太郎フリークとして有名な中川翔子が歌うが、曲自体はいい曲かもしれないが、全体の雰囲気と合っているかと言われれば…これも新しい試みなのかもしれないが。
このようにフジテレビが新しい鬼太郎を見せようと色々と試行錯誤している素晴らしい作品だと私は思う。子どもには決して見せれない悪い鬼太郎。まさに大人の為のアニメである。全11回と既に放送回数も決まっているが、これからも墓場鬼太郎は欠かさずチェックすべきアニメだろう。それともちろん、他とは少し違う視点を持った「ノイタミナ」枠からも目が離せない。

